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どこで何をたべるか 雲南旅行 ① 大理編

普段の生活範囲と異なるところに赴いて何をしたいかというのは本当に人それぞれだ。それを旅と呼ぶとして、旅にいい悪いも上下もないけれど、自分が納得する旅というのは難しい。
その、旅先でどんなところに行くか、どんなところでご飯を食べるか、それらをどのようにリサーチしてから行くか……結局、ずーっと東京でやっていることと同じじゃん、と思う。自分は家に積まれていた TOKYO★1週間 を読んで成長したのに、そこに書かれていた夏のお出かけスポットランキング1位や満席レストランをたどるような大人にはならなかった。どこで何を食べて、どこに行くのか、それをどうやって決めるのか? ずっと突きつけられている。
とはいえ歳も取ったから、予想と違ったことや思い通りにいかないことがあっても楽しめるようにもなり、だいぶ楽だ。そしてそれは中国に住んでいると鍛えられる部分でもある。その場その場で楽しむしかない。

4月に雲南の大理と昆明にいった。
何をしたかと言われると難しく、観光地らしい観光地にはあまり行かず、市場をはしごして、ほぼ原付の電動自転車に乗り、てれてれと気がつけば15キロくらい走っていたりした。
旅行を順に記してもなんの参考にもならないだろうけれど、知人に雲南たのしかったよ……! と言っている割に毎度何が良かったかをいうのが難しいのでちょっと記してみようと思った。

旅行記・食べたものを軸に。

〈奥凱航空 機内食のパン〉
天津から奥凱航空利用して昆明まで移動。機内食で普段出会うことのないパンが出てよろこんだ。買おうと思ってもどこで買えるのかわからない仕上がりの、ハム(?)っぽいものが挟まっている、へにょっとしたパン。隣のおばちゃんは “ハァ〜〜!しょぼっ!” みたいなリアクションしてすぐ閉じていた。意外に美味しかったので倍うれしかった。

〈大理ビールとチェーン店のナゲット〉
高鉄に乗るため昆明駅に行ったら乗る予定だった高鉄が遅れ、結果運休。駅で何時間も待つことになった。いくつかの売店を回りいつも飲んでいる青島ビールをかき分け、大理ビールを購入。チェーンのハンバーガー屋でナゲットセットのようなものを買い飲んで待つ。大理ビールは譲らない、けれどチェーン店のナゲットは許容する、そういう選択をして、その場で楽しめることが大人になるということ。4時間遅れて乗った満員の高鉄で大理に向かう。

〈郭氏沙坝鱼庄 招牌沙坝鱼〉
4時間以上遅れて大理着。まず民宿まで行ってチェックインしたら遅くなってしまい、目星をつけていたお店はみんな閉まっている。大理石での焼き肉屋、みたいな所謂流行りっぽいお店しか開いていなかったが諦めきれず歩いていたら見つけたお店。閉店間近だっと思うけれど快く受け入れてくれた。水槽にいる魚を調理してくれるみたいで、こっちのほうが骨が少ないよと教えてもらった魚の種類にする。酸っぱ辛く味付けされたパクチーいっぱいのった魚を、どんっと桶で出してくれるお米と合わせて食べる。やはりこっちはお米が美味しいのかも?と初日に気づく。
他のお客さんは誰もいなくなったので少し急いで食べたら“もっとゆっくりしてよかったのに!” と言ってくれた。

郭氏沙坝鱼庄&白族特色菜
大理古城玉洱路下段311号

〈民宿での朝食 米線〉
大理古城の中は基本民宿。とにかくたくさんあるので、民宿選びがたのしい。リノベーションされている綺麗なところに宿泊。
朝ごはんはお庭で米線をだしてくれた。気候がとにかく最高、中国で散々出会う蒸し芋とゆで卵も何倍も輝いていた。

〈小巷人家私房菜 云腿炒饵块・汽锅鸡・雕梅扣肉〉
どうやってこのお店を調べたのか思い出せないけれど、このお店に行けたことは大理でのいいことの一つだった。
建物の間を抜けていくと入口があって、狭い通路を抜けると庭があり、そこがお店ということだった。おじさんがひとりでやっていて、そこは複数の家の間の庭。整っているとかではない、どこまで計算されているのかわからない庭が美しい。
私たちは食べたかったものを注文することができたが、あとから来た言葉が通じる人たちはメニューを見せてもらうこともなくコースになっていた。(なぜ)
半分開けた部屋で、庭を見ながら大理ビールと食べたかった雲南菜たち。

後々雲南菜を他の場所でも食べていってわかったことでもあるがこのおじさんの料理の味付けはオーバーではない、真っ直ぐなものだったのではないか。 過激じゃなくとても美味しかったのだ。
このお店がある大理は完全にもう観光地で、竹下通りみたいな場所すらあるのだが、ここは完全に親戚のおうちだった。

細い入り口・おじさんのキッチン・美しい庭・そこにいる老犬。

半室内のご飯を食べたところはおじさんの趣味がそのままの部屋、という感じなのだが、一つの棚の設えがとてもよかった。
この棚の持ち主がつくるご飯、食べてみたいよね。

小巷人家私房菜
大理古城新民路6号(大理天主教堂旁)

〈杨氏卷粉 素卷粉〉
これはもう制作過程の動画をみてほしい。くるくるくる……。


市場の中にあるお店で、人気店のよう。米粉で作られたぷるぷるした生地に、具材を包んだもの。腸粉的な食感であるといえばわかりやすいと思う。味付けも含めて本当に美味しくて、思い出しては食べたい……ってなる一番のもの。
 

このお店がある市場の景色。

杨氏第一卷
大理古城绿玉农贸市场绿玉路127号

〈爱膳菌锅锅 菌菇土鸡火锅〉
雲南に行ったらきのこ鍋だ!というのは当たり前に思っていたけれどいつからだろう。様々な条件からこのお店に決めた。お店に行ったら、近くのホテルの宴会場みたいなところに案内されて、とてつもない広い空間で食べることになった。連携場所?
きのこと鶏が煮込まれている、ということから味を想像してスープ飲んだら、思っていた味を悠々越えてきて目が開いた。最高。周りをみてみんな頼んでいるっぽいご飯、干巴菌炒饭と一緒に食べた。とてつもない満足感……夢中でスープを飲んだ。

選んだきのこ・ティッシュのパッケージかわいい

爱膳菌锅锅
大理古城214国道漫心酒店南

大理には2泊して、昆明に移動した。
いいものたくさん食べたな。つぎは昆明編。
 
 

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